



映画『国宝』(2025年6月6日公開)は、吉田修一さんの同名小説(2017–18年連載)を、大ヒット監督・李相日さんが映画化した歌舞伎を題材とする叙事詩です。


脚本は『サマー・ウォーズ』の奥寺佐渡子さん、撮影はカンヌ受賞作手掛けたソフィアン・エル・ファニさん、美術監督は『キル・ビル』種田陽平さんという豪華布陣で制作されており、上品かつ圧倒的な美が注目されています。


主人公・立花喜久雄(吉沢亮さん)は、任侠の家に生まれるも父を失い、名門歌舞伎一門に引き取られる。そこで御曹司の大垣俊介(横浜流星さん)と出会い、兄弟のように育ち、ライバル関係へと変化していく。
喜久雄は一門の重鎮・花井半二郎(渡辺謙さん)に才能を見いだされ、女形としての道を邁進する。ある舞台で俊介を差し置いて大役を任されることで、二人の関係に緊迫が走ります。
劇中では名作「曽根崎心中」「鷺娘」など実際の歌舞伎演目で展開され、歌舞伎の世界観を細部まで活かした描写が見どころ。


吉沢亮さん:主人公 喜久雄。稀代の女形役
横浜流星さん:御曹司 俊介。競争・葛藤を抱えるライバル
渡辺謙さん:歌舞伎の重鎮 花井半二郎
その他:高畑充希さん、寺島しのぶさん、田中泯さん、森七菜さん、三浦貴大さん、中村鴈治郎さんらが脇を固めています。
歌舞伎の所作を体現した役者陣の演技、白塗り・化粧・衣装など、極めて丁寧に再現されたビジュアルが特筆。
撮影監督らしいクローズアップと舞台演出の融合により、“美しい化け物”たちの強烈な存在感が伝わります。


約3時間の長編ながら構成が見事で、歌舞伎を知らない層でも圧倒されるという高評価 。
特に吉沢亮さんと横浜流星さんの女形シーン、それを支える田中泯さん、渡辺謙さんらの迫力ある演技が絶賛されています。
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映画『国宝』では京都・滋賀・兵庫などを舞台に本格的なロケーション撮影が行われています。以下で詳しくご紹介します。


1. 東映京都撮影所(京都府)
- 歌舞伎劇場シーンでは、撮影所セット内が全面活用され、5月中旬にエキストラ撮影(歌舞伎観客役)が行われました。
- この撮影所は1926年設立の老舗で、「太秦映画村」も併設されています。
2. 南座(京都市)
- 5月下旬、南座での撮影も確認されています。実際の歌舞伎座構内や周辺の風景が使用されています。
3. 京都市内オフィスビル
- 実在の会社ビル内でもロケがあり、社員100名超・朝5時から夜までかけて撮影されたとの目撃情報があります。
4. 大津市(滋賀県)
- 滋賀・大津市の道路で30年以上前のクラシックカーが登場するシーンが撮影されました。
5. 永楽館(兵庫県豊岡市)
- 明治時代の芝居小屋、永楽館でも目撃情報があり、歌舞伎の舞台として実際に使用された可能性があります。
京都でのロケは5月〜6月に集中。約3ヶ月間の撮影に、京都内外の寺社や京都外の名所を含めた広範囲が使われた模様です 。
原作の舞台には長崎・大阪・東京も登場するので、今後さらに情報が公開される可能性があります。
京都の東映撮影所や南座は観光地化されており、見学やツアーも可能です。
滋賀・大津や兵庫・豊岡(永楽館)など、歴史建築と映画の風情を巡るルートとしておすすめです。


映画『国宝』には、エンディングを彩る主題歌がしっかりと用意されています。内容は以下の通りです。
主題歌『Luminance』
- タイトル:「Luminance」
- 作曲・音楽:原 摩利彦さん(映画の音楽全体も担当)
- 歌唱:King Gnu(キングヌー)のボーカル、**井口 理(いぐち さとる)**さん
- 作詞:**坂本 美雨(さかもと みう)**さん(坂本龍一さんの娘)
「Luminance」は映画のエンディングのラストシーンで流れ、“スポットライトを浴びた喜久雄が放つ光”をテーマに制作されています。
原 摩利彦さんは「喜久雄と俊介、その周りの人々の人生が神話のように感じられるような、壮大な音楽をエンディングに書きたい」とコメントしています。
井口理さんは、「この映画で描かれる恐ろしくも美しい世界を、少しでも彩ることができたなら幸い」と歌唱への意気込みを語っています。


映画公開と同日の**6月6日(金)から、『国宝 オリジナル・サウンドトラック』**が配信リリース開始されており、全26曲が収録されています(主題歌「Luminance」も収録)。
♢アルバム 『国宝』 オリジナル・サウンドトラック 原摩利彦 • 2025 • 26曲, 1時間 5分
♢This is 原摩利彦。アーティストの代表曲をひとつのプレイリストに。44曲, 約2時間 15分
